会長挨拶
第20回日本認知療法・認知行動療法学会(JACT)が2020年11月21日(土)、22日(日)、23 日(祝)の3日間、京都を舞台にすべてオンラインで開催されます。オンライン企画は初めての試みですが、遠方からの参加も気軽に可能であるなど、いつもにない良さにも気づかれることと思います。今回は京都府立医科大学の富永敏行と龍谷大学の須賀英道の2名が大会長の大任を担当させて頂くこととなり、光栄に思うとともに大会の成功に向けて身の引き締まる思いです。
今回のテーマは、「きづく!あつまる!つながる!20歳(はたち)のJACT」としました。今年は、JACTの発足後20年目となり、羽ばたきの転換期でもあり、今後のさらなる発展に役立ちたいという思いを強くしております。
最近の医療のあり方が1対1の個人治療からチーム医療に拡大し、医師や心理職、看護職などがチームとなり、それぞれ得意な分野の視点から1患者・クライアントへの治療、さらにはサポートにも対応できるようになってきました。そして対象は1人にとどまらず、グループにも広げた集団療法へとも発展してきました。認知行動療法は、こうした動向の最先端を行く手法であり、医師に限定しない診療報酬のあり方への方向性を示してきました。さらに最近では、サポートの必要性が従来の医療分野に限定されず、産業界や教育界へもつながることから、認知行動療法によって就労者のメンタルヘルスの向上や経営者の健康経営、学校教育での応用など、多くの活用性が求められています。こうした活用性の効果は実践にとどまらず研究によるエビデンスも数多く出てきているのです。
今こそ、認知行動療法を中心に多分野・多職種が結びつき、チームとして個人、家族、グループ、そして社会をサポートしていくときでしょう。今回、われわれスタッフも多職種が一丸となり京都スタッフとして、みなさまの快適な学会のひと時をサポートさせて頂きます。
今回の学会を機に、みなさまも多くの方とのつながりができることを期待いたします。
今回はオンライン開催です。ご多忙な方、育児や家庭の事情で参加が難しかった方、遠方にお住まいの方もウェブを通して気軽に参加できます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
- 第20回日本認知療法・認知行動療法学会
- 会長須賀 英道
(龍谷大学短期大学部) - 会長富永 敏行
(京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学)